考えたり何か言わずにはいられない葦

主にエッセイ。心理のあれやこれやに魅入られた理系大学学部卒がつれづれと書きます。

嫌われないための話し方 ~現場叩き上げで相談愚痴聴きカウンセリングをやってた私が編み出した方法~

先日、twitter
「嫌われたくない話し方ってなんなんだろう…」
というつぶやきを目にして、久々に考え込みました。


私は昔、独学と実践で、そして今は通信大学で心理学を学んでいます。
フリーランスとしてカウンセラーを名乗り(今はやってません)、悩み相談をきいていたときは
会話術を学んでいる、学びたい、身に付けたい、という人の悩みをよく聴いてました。

というわけで、今回は私が相談事業の過程で独自に身につけた「人に好かれる話し方」のテクニックをまとめました。
当時はあえてノウハウ本やセミナーに通ったりせず、完全に実践ベースでテクニックをまとめていったのですぐに試しやすいかとは思います。
精神論的な部分もありますがそこはご勘弁を。



テクニックを紹介する前に

えー、まずこの記事は、さっきも書いた通り
「普通に話しているだけなのに相手に嫌われちゃう」人向けの記事なわけですが、
鬱になりかけたことも、日常生活で急に発狂して30分間会話ができなくなり相手に引かれたことも、(軽度の)精神障害を持っていて15年間服薬をしている私にはよくわかる。

周りから全然嫌われてないむしろ優しい人と思われてるのに会話のちょっとしたことを気にしちゃう人もこの手の記事はたぶん読む。
読んじゃう。

というわけでそういう人を振り分けるためにまずこのテクニックから。

 

声のトーンを明るくする、ゆっくりにする

声のトーンが暗くて早口っていうのは、ベタですがなぜかそもそも印象が悪い。
明るくゆっくり話すのは、相手の安心感を引き出すことにも繋がります。
王道のテクニックですね。
(ちなみに私的には、暗くて早口な人はオタク気質で独自の世界観持った面白い人が多いので好きです。友達になりたい。)

で、そんな無理やり明るく話せないよ…って思う人は話す相手をそもそも意図的に絞ってください。嫌な人や苦手な人とわざわざ会話盛り上げる必要ないです。
仕事とかでどうしてもって時は無感情で話せばいいんです。
仕事ならお互い社会人なんだからお互い様。あなただけじゃなくて相手も悪い!
プライベートで嫌いな人と話してて会話が気まずいなって悩むときは、相手とじゃなく自分と対話する時間が必要なときです。
相手に嫌われないよりまず自分を嫌わないことの方が先。

はい、では特に自分嫌いじゃないしそんな悩んでないよ?という人は次へ。
(というかここで当てはまった人は下のことは大体わかると思う)

 

強い表現・断言・否定的にも取れる話題、言い回し、ワードそのものを避ける 

「これだけはたとえどれだけ仲が良くても触れてほしくない話題」って、ありますか?

ほじくりかえされたくない過去、

いやなことを思い出す言葉、

コンプレックスにふれる話題、

なんかわからんけど腹が立つなっていう某インフルエンサーやテレビタレントの発言、ありませんか?
 
私たちが思ってる以上に、私たちにはそれぞれNGワードというものがあります。
仲がいいアイツにはあの話題は禁句だから触れないようにしとこ、とか
初対面の人や仕事場で失礼なことやふさわしくない話題や言葉遣いは避けよう、とかは感覚的にわかる人多いかもしれませんが、
「強い否定を伴いやすいワードと言い回し」を日常的に使っちゃう人は探すとけっこういます。
全然・わからない・〜するわけがない・ダメ・絶対・やらない・私は~しない・興味ない・バカ・アホ・嫌い・死ぬ・~するのバカじゃない?
…etc.
いやそんなこと絶対するわけない
あんなこと普通の人だったらするわけないよね
バカじゃない?だから嫌いなんだよねw
…etc.

これらは、解釈によって否定的に聞こえることがある言葉です。
人から好かれる話し方をしようとするときは、そもそも使うことそのものをNGにした方がいい言葉です。
もちろん、仲が良い相手や自分のキャラによっては全然使うワードでしょう。
でも、人当たりの良い人の話し方を観察すると、そもそも強い否定の意味を持つことがある言葉や言い回しを全く使ってないのです。
だから誰からも好かれる。マイナスの解釈をされないからです。
インフルエンサーとか芸能人(それこそ●●エモンとかですね)などは、このワードをあえてたくさんチョイスして注目されるために使います。炎上商法ってやつですね。

 

少しでもやわらかく聞こえる言葉や表現に変える

「あなたの言いたいことを否定したいわけじゃないけど~」

...いや、
性格が繊細なタイプはこの前置き聞いただけでもう後の話を聞く気がなくなる。テンションが下がる。なんだったら会話を続ける気そのものがなくなる。下手したら以降会話そのものを避けられる。

自分の考えと違う相手に自分の考えを伝える場合、相手を気遣う言い回しを先に口に出すことは鉄則!
…え?自分と相手はそもそも違うから気遣う必要なんてない?あぁ、じゃあ敵を作って自分と違う人には嫌われる人生を歩め。歳取るとそういう生き方は辛くなるぞ〜そういう人はたくさん見てきたぞ〜
...えー、気を取り直して。

例えば、コピーをとってほしいと相手に頼む場合、
「コピーをとって」
「コピーをとってくれない?」(語尾をやわらくする)
「ごめん、申し訳ないけど、これコピーとってくれる?」(ごめんを頭につける)
優しい上司だと思われるのは3番目です。
これは、
コピーをとってもらう→自分は動かず相手を動かす行為(上下関係が一瞬できている)→相手が自分より下になる行為なのでそのマイナスを補うための「ごめん」(自分を同じマイナスに下げる)です。高校で倫理とか取った人は勉強したことあるかも。
でもこれ難しいことではなく要するに「人にものを頼むときは一言謝ってから」ってやつです。

これを応用すると、
例)Aさん「大人になって野菜を食べないで肉だけでいいなんてあの人ありえない!」
(自分)でも野菜を食べて長生きするとは今の時代限らないしなぁ…
→「そうですよね、あんまりあの歳だと周りにいませんよね。でも私こないだネットで野菜をがんばって食べても長生きしないって記事見たんですよ~」

これは、先に相槌で相手をほめる(同意する)ことで、自分が話したい話題の衝撃を和らげています。(野菜を食べて長生きするとは限らない→相手が反論するかもしれないため)
話題の衝撃を和らげ、そしてなるべくトゲのないワードを選びながら返事をしています。

ちなみに、相手を褒める相槌のさしすせそというものもありますが(さすが、知らなかった、すごい、センスあるね、そうなんだ、の頭文字)、
相手の発言に対して一言目でやんわりと返事をすること、
相手をまず肯定すること、
相手をとにかく褒めることは、
男性からモテる女性や、職業上女性相手が多い美容師さんなんかはこの重要性をめちゃめちゃ理解しています。

 

相手が言いたいことを話し終わるまで「黙る」


相手が話してる途中に口挟む人、周りにいますか?もしくは自分でやっちゃってますか?

それは、誰よりも自分の考えてることが絶対に正しいと無意識で思ってる人です。プライド高い人です。

そしてそれは会話の勘がいい人は絶対にわかる。そして嫌われる。

何を隠そう記事を書いてる私がまさにコレです(今でもたまにやってしまいます)。大学時代の友達よあんときはスマんかった。こういうときは、会話の割合そのものをコントロールするのがおすすめです。プライドが高いことは悪いことじゃないです。短所は長所でもあります。

具体的には「相手:自分=8:2」で喋る。
自分の口を閉じて相手が喋るように促して、自分は相槌を打つことに専念します。

これがなぜ良いかと言うと、
会話や議論の内容に関わらず、人間は根本的に自分の話を聞いてくれて肯定されたい生き物。相手の会話を優先して口を挟まず、上記の相槌だけを打つことで相手はかなりいい気分になる。
自分が話せる量が2割しかないから話せない、ではなく「2割にするなら簡潔に自分の言いたいことをまとめよう」とするようになる。嫌われる言い回しは大体長い。上記の項目守って、かつ短く話そうとすると大体は穏やかな話し方になり、1と合い重なって印象が格段に良くなる。
ついつい口挟んで自分が喋っちゃう、って人は1度ためしに、頑張って相手にだけ喋らせてみてください。周りの反応けっこうこれだけで変わります。

 

会話の流れでムッとさせたり怒らせたらまず『謝れ』

いろんなことをどんなに気を付けても…会話の流れで事故ったりうっかり地雷ワードをふんじゃったりすることは誰にでもあります…

ですが、プライド高めの人に一番大事なテクニックをお伝えします。相手をイラっとさせたと思ったら間髪いれずに謝れ。言い訳すんな。誠心誠意謝れ。謝るタイミング逃したらあとで絶対時間作って謝れ。というか誠意を出さないと下手すると今後避けられる。「怒らせたら謝る」はほんと大事だよ。

 

さいごに

ここまで読んでくれた人ありがとうございます!
大事なのでもう一度言うと、これは「嫌われたくない話し方」を目指す場合の話です。
特に最後の謝るやつとか、自分にも譲れない信念やポリシーについて話している途中ならこの限りではないです。むしろ信念持ってる人で嫌われてもいいやって場面の時は謝らずガンガン喧嘩した方がいいです。謝る癖が一度付くと心が病むきっかけになりますので、注意してください。

なんかふつーに話してるだけなのに嫌われたりすんだよなぁ?なんでかなぁ?くらいのテンションの人だけ参考にしてください。以上。